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主に小学校くらいまでのお子さんをお持ちの親御さん向けの本でしょう、本来は。けれど教育という場に身を置く人にとって、参考になる本だと思います。
以前ご紹介した「見える学力、見えない学力」と、通底する考えは同じですが、非常に読みやすくまとめられた一冊です。
私は特に以下の部分が強く印象に残りました。
「時間をたっぷりかけて体験的な勉強をすれば、子どもたちの意欲も高まり理解度は上がります。
それは、分かり切ったことです。
でも、時間がないのです。
学校には、必要最低限の体験をさせる時間しかないのです。
しかし、私は、学校での勉強や学問には、もともとそういう面があるのだと思います。
つまり、勉強とか学問というものは、もともと個人個人の生活の中で得られた体験、情報、知識、知恵などを集め、整理し、抽象化し、体系化したものなのです。
ですから、勉強とか学問の場で学ぶということは、もととなる体験が個人個人にあることが前提になっているのです。
生活の場で少しずつ体験してきてなんとなく分かってきたことを、改めてもっと系統的に体系的に学ぶところ、それが学校のそもそもの姿なのです。」
(P29-30)
ここでは「学校」という言葉が使われていますが、「集合教育」と読みかえることができるでしょう。
そして、子どもに限らず学習するすべての人にあてはまる文章だと思います。
集合教育の現場で、教える側に立つ者としては、この文章をよりよい授業・講義・インストラクションをするスタート地点とする必要があると感じます。
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