検索エンジンやヘルプの使い方など、検索システム利用についてお話しするとき、
「日本語は文字表記に相当注意しなければならない言語だ」
ということを私は強調しています。
意味的には同じもののはずなのに、送り仮名によって検索結果が違うことがあったり、音引表記にするか母音表記するかによって検索結果が違ってくることがあるからです。
日本語に用いる文字は、元々中国で作られた漢字と日本で新たに作られた漢字、漢字を元に日本で作られたひらがなとカタカナが混在しています。
本来は異質な文字を混在させて利用している、非常に柔軟性の高い言語といってもいいのかもしれません。
そして最近では、漢字・ひらがな・カタカナの他に、それらとは全く出自の異なる文字・アルファベットまでも混在させることが普通になっています。
きちんと調べたわけではないですが、一般的な人が作成する日本語の文書に英単語などがアルファベットそのままで利用されることは、例えば30年前より今のほうがかなり多いと思えます。（そもそも日本語では外来語はカタカナで表記する原則があるので、日本語の文書にアルファベット表記が混在することは少なかったはずです。）
この使用する文字の柔軟性が高いことに起因する、なかなか正しい情報にたどり着けない検索（こう言ってしまってはかわいそうかもしれませんが一種の「のび太式検索」）を、このサイトの検索ログで見かけることがあります。
順位を求めるワークシート関数・RANK関数について
「ランク関数のやり方」
といった検索している方を時々見かけるのです。
外来語はカタカナ表記にするという日本語の原則から
「ランク関数」
で検索するのも理解できるのですが、RANK関数について調べたいのであれば
「RANK関数」
で検索するほうがはるかに多くの情報に辿り着けます。
「RANK」についてはたまたま
「ランク」と読みと表記との乖離が少ないことが
「ランク関数」で検索する悲劇につながってしまいますが、関数の中には読み方に諸説あるものもあります。
関数について調べたいのであれば、カタカナ表記にするのではなく、アルファベットそのままで検索しましょう。
「ランク関数」ではなく、
「RANK関数」で。
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