偏差値の計算方法についてご紹介しました。
その際、標準偏差を求める関数としてSTDEV関数をご紹介しましたが、標準偏差を求める関数について質問をいただくことがあります。
「STDEV関数とSTDEVP関数は何が違うのですか?」
というご質問です。
Excel 2002以降、[関数の挿入]ダイアログで日本語を使ってワークシート関数を検索できるようになっています。
[関数の挿入]ダイアログ−[関数の検索]欄に「標準偏差」と入力して検索を行うと、いくつかの関数の候補が上がってきますが、その中に非常によく似た名前の関数・STDEVとSTDEVPとがあるためいただくご質問です。
Excelの質問というより統計の質問ですが、ザックリ以下のような違いがあります。
標本に基づいて予測した標準偏差(標本標準偏差) ▼STDEVP関数
母集団全体に基づいて計算した標準偏差(母標準偏差)
標準偏差とはデータのバラつき具合を測る指標の一つです。
データ分析の際、特に母集団が大きい場合に全数調査を行うことは稀で、標本データで分析を行うため、一般的には「標準偏差」と言う場合、「標本標準偏差」を意味することが多いようです。
ここまでご説明すると、
「『STDEV』は『STandard DEViation』の略でしょうが、『STDEVP』の『P』は何でしょうか?」
というご質問をいただくこともあります。
英語版のヘルプによればSTDEV関数とSTDEVP関数は以下のような説明となります。
Estimates standard deviation based on a sample ▼STDEVP
Calculates standard deviation based on the entire population
ですのでちょっと強引な感じもしますが、「STDEVP」は「STandard DEViation based on the entire Population」の略ということで、「P」は「entire Population」の「P」と理解しておくとよさそうです。
「Beyond Technology - Professional Excel Development」というサイトの「Standard Deviation in Excel Spreadsheets」ページにも、「Remembering that the P in STDEVP stands for "population" may be helpful.」なんて書かれてます。
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