Excelで計算式・関数のインストラクションをしていると
「循環参照とは何ですか?」
といったご質問をよくいただきます。
例えばExcel 2003で、入力した数式に循環参照が含まれていると以下のような長〜いメッセージが表示されます。
「数式を計算できません。数式のセル参照は計算結果を参照(循環参照)しています。次のいずれかを実行してください。
・循環参照を解決する場合は[OK]をクリックします。[循環参照]ツールが表示されるので、ツールを使用して数式を修正します。
・循環参照の詳細については、[ヘルプ]ボタンをクリックしまs。
・数式をそのまま使用する場合は、[キャンセル]をクリックします。」
これだけ長いメッセージだと、全部を読んで意味を理解しようとする初心者の方はほとんどいませんが、多くの方が[OK]ボタンをクリックするようです。
[OK]ボタンをクリックすると、[循環参照]ツールバーと循環参照についてのヘルプが表示され、ヘルプに「循環参照」という文字が記載されているので先の質問をいただくことになります。
循環参照とは、数式が入力されているセル自体を数式の中で参照している状態を言います。
例えばA11セルにA1:A10セルの合計を求めようとしたときには、「=SUM(A1:A10)」という数式をA11セルに入力するわけですが、このときに「=SUM(A1:A11)」と誤って入力してしまうと循環参照となります。
A11セルに答えを表示させたいのに、その入力されている数式にA11自身を参照するような数式が入力されているわけです。
もしまともに計算をすれば、無限に大きな数値になってしまう可能性があるような数式なわけです。そんなことはできないのでExcelは途中で計算を取り止めます。
循環参照が発生するとステータスバーには「循環」という表示が行われ、循環参照の含まれているワークシートがアクティブな場合には「循環:A11」というように循環参照の発生しているセルの1つが表示されます。
循環参照が発生してしまったら、数式の何が間違っているのかを解析して修正するという作業が必要になります。
循環参照がどこで発生しているかをみつけるには[循環参照]ツールバーを使うのが簡単です。[循環参照]ツールバー−[循環参照のトレース]ボックスの[▼]をクリックし、ドロップダウン表示されたセル番地をクリック
上記の操作で循環参照しているセルがアクティブになりますから、間違いを修正しましょう。
[循環参照]ツールバーは、「数式を計算できません。数式のセル参照は計算結果を参照(循環参照)しています・・・」メッセージボックスで[OK]ボタンをクリックしたときは自動的に表示されますが、表示されていないときはメニュー[表示]−[ツールバー]から[循環参照]にチェックをつけると表示されます。
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