2002以降のExcelなら[オプション]ダイアログの設定で、小数点記号と桁区切り記号を変更できることをご紹介しました。
この設定を行うことで、例えば、
小数点を「,」
桁区切りを「.」
にするといったことができます。
この設定変更を行ったExcelでは、すべて同じように小数点記号や桁区切り記号が変更されますが、実務では、同じExcelファイルのある部分では桁区切りを「,」(カンマ・コンマ)にして、別の部分では「.」(ドット・ピリオド)にしたい、あるいは、あるExcelファイルでは桁区切りを「,」にして別のファイルでは「.」にしたい、といった要望も出てきます。
こういった要望に対しては、[オプション]ダイアログでの設定変更では対応できませんので別の方法を考える必要があります。
関数を使って見かけを変えるという方法はいかがでしょう。
以下のような方法で、桁区切り記号を「,」ではなく「.」にすることができます。
※A1セルに数値が入力されているときにB1セルに桁区切り記号を「.」にして表示する例
B1セルに
=SUBSTITUTE(FIXED(A1,0),",",".")
という数式を入力する
FIXED関数は、基本的には数値を文字列にする関数で、その際に四捨五入や桁区切り記号を入れるという機能を持っています。
第1引数には元の数値
第2引数には小数点以下の桁数
を指定します。
第3引数には、桁区切り記号を表示するかどうかを指定することができ、省略するか「FALSE」を指定すると桁区切りカンマが表示された状態になります。
ですから、
「FIXED(A1,0)」
という数式はA1に入力されている数値を小数点以下の桁を「0」にして、桁区切りカンマを表示するということになります。
SUBSTITUTE関数は、文字列の置換を行う関数です。
「=SUBSTITUTE(FIXED(A1,0),",",".")」
という数式でFIXED関数の「)」以降の「),",",".")」の部分が、関数を見慣れていないとどのカンマが何のカンマなのかわからなくなるかもしれませんが、、
FIXED関数の「)」の直後の「,」がSUBSUTITUTE関数の第1引数と第2引数の区切り、次の「","」が置換する前の文字列としての「,」を「"」で括った状態、その「","」の後の「,」はSUBSUTITUTE関数の第2引数と第3引数の区切り、次の「"."」が置換後の文字列です。
「=SUBSTITUTE(FIXED(A1,0),",",".")」
は桁区切り記号「,」つきで小数点以下を四捨五入して文字列化した数値の、「,」を「.」にしなさいという意味になります。
▼サンプルファイル(003306.xls 21KByte)ダウンロード
サンプルファイルのB1セルには上記の数式が入力してあります。A1セルの値を変更してB1セルにどんな表示が行われるかご確認ください。
なお、
このサイトではSUBSTITUTE関数を使った以下のようなネタをご紹介していますので、よろしければ合わせてご覧ください。
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