米Microsoftは1月7日(現地時間)、Web版「Excel」で"Office Scripts"のパブリックプレビューを開始したと発表した。昨年冬に開催された"Microsoft Ignite 2019"でお披露目され、2019年内にもパブリックプレビューを開始するとしていた機能で、今後数週間以内に企業向けの"Office 365"(E3/E5ライセンス)で利用可能となる。
上記のように報じられた記事「 Excel操作をJavaScriptで記録 ~Microsoft、"Office Scripts"をパブリックプレビュー」の内容を、誤解している方が少なからずいらっしゃるように感じますので、記事にさせていただきます。
先の記事で、注目していただきたい部分を強調すると、
米Microsoftは1月7日(現地時間)、Web版「Excel」で"Office Scripts"のパブリックプレビューを開始したと発表した。昨年冬に開催された"Microsoft Ignite 2019"でお披露目され、2019年内にもパブリックプレビューを開始するとしていた機能で、今後数週間以内に企業向けの"Office 365"(E3/E5ライセンス)で利用可能となる。です。
現状はWeb版Excelの機能
Office Scriptsとは、現状はあくまでもWeb版Excelの新機能(のプレビュー)です。
多くの方が利用しているパソコンにインストールして使う、普通のExcelの機能ではありません。(どの程度利用されているのか正確な数値を知りませんが)Web版Excelの機能です。
だからこそ記事の最後に
この機能は今のところ「Internet Explorer」には対応していないので注意。と書かれているのです。
ちなみに、Office Scriptsで作られるコードを実行したときのスピードは、同様の処理をローカルのExcel VBAで書いた場合よりも相当に遅い(数倍から数十倍程度)だろうと、私は推測しています。
E3以上のライセンスでのみ提供
Office 365のライセンスにはいくつかの種類があり、企業向けのE3以上のライセンスでのみ、これから順次利用可能になっていくという状態です。E3以上のライセンスであっても、管理者の方が設定してくれない限りは使えません。
個人用のOffice 365 ProPlusで使えるように可能性は、かなり低いと私は考えています。
Office Scriptsの目的
じゃあ、Office Scriptsのメリットとは何なのかというと、記事の最後のほうに書かれている、
マクロの共有を管理者側で集中管理できるのも特徴といえるだろう。だと思っています。
(E3以上のライセンスを必要とする)ある程度の規模の組織で、情報システム担当者が関知しなところでExcelマクロがたくさん作られ、システム移行等の際に大きな障害になっている現状があります。これをなんとかするための機能のひとつのはずです。
最終更新日時:2020-01-09 18:53
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