Excelで業務用アプリケーションなどを作るときに使う機能に、シートの保護があります。
ワークシート全体や一部のセルを操作できなきないようにする機能です。
業務アプリというほど作りこみをしていなくても、数式や関数を消されないようにしたい、列幅を変更されないよう固定しておきたい、セルの書式設定を変えてほしくない、ということは実務でよくありますが、そんなときにもシートの保護はおすすめです。メニュー[ツール]
−[保護]
−[シートの保護]をクリック
↓
[シートの保護]ダイアログ
−[シートとロックされたセルの内容を保護する]チェックをOnに
[シートの保護を解除するためのパスワード]欄にパスワードを入力
↓
[このシートのすべてのユーザーに許可する操作]
−[ロックされていないセル範囲の選択]チェックだけをOnに
([ロックされたセル範囲の選択]チェックはOffに)
[シートの保護]ダイアログ
−[OK]ボタンをクリック
↓
[パスワードの確認]ダイアログにパスワード入力後
[OK]ボタンをクリック
この操作をすると事前に何の設定変更もしなかったシートの場合、すべてのセルを選択することさえできなくなります。
Excelのシートを見せるだけにしたいのならばこの設定でもOKですが、業務で使う場合は一部のセルには入力をさせたいということが多いはずですから、その設定をしましょう。
まずは保護の解除です。メニュー[ツール]
−[保護]
−[シート保護の解除]をクリック
↓
[シート保護の解除]ダイアログにパスワードを入力して[OK]ボタンを押す
ユーザーに操作してほしいセルだけを選択
↓
メニュー[書式]
−[セル]をクリック
↓
[セルの書式設定]ダイアログ
−[保護]タブをクリック
↓
[ロック]チェックをOffに
↓
[セルの書式設定]ダイアログ
−[OK]ボタンをクリック
ExcelのセルはロックがOnになっているのが基本です。
先ほどシートの保護をしたときには、[ロックされていないセル範囲の選択]チェックだけがOnになっていたので、すべてのセルが操作できなくなったわけです。ユーザーに操作してほしいセルは、シートの保護をする前にロックを解除しておかなければなりません。
セルのロック解除を行ってから、シートの保護を行えばロック解除されたセルのみ操作できるシートのできあがりです。
シートの保護機能はExcel 2002から細かく設定ができるようになっています。
Excel 2002,2003の参考書籍でシートの保護をする際、
[ロックされたセル範囲の選択]チェックと、
[ロックされていないセル範囲の選択]チェックの
両方がOnの状態で保護設定をするような記述になっているものを見かけますが、実務上はこの設定はいかがなものでしょう。
[ロックされたセル範囲の選択]チェックがOnになっていると、実際には操作をすることができないセルでもクリックすることができてしまい、そのたびにエラーメッセージが表示され、入力などをするユーザーには鬱陶しいことこの上ありません。
どうせ何にも操作ができないんですから、はじめからクリックもできないように、[ロックされていないセル範囲の選択]チェックだけをOnにしておく方が、ユーザーにとってはいいじゃないかと思います。
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