「3枚目のスライドのスライド番号を1にすることはできないのでしょうか?」
というご質問をいただくことがあります。
タイトルスライドにスライド番号を表示せず、開始番号を「0」にすることで、タイトルスライドを除いて、2枚目のスライド番号を「1」にすることは簡単にできます。
これは、定番的なご質問と回答なのですが、冒頭のご質問はもう一つ難易度の上がったご質問です。
例えば、1枚目が表紙、2枚目に目次があるときに、3枚目のスライドを「1」にしたいという要望です。
開始番号に「-1」などマイナスの値を指定できれば、3枚目を「1」にできそうなものですが、残念ながら開始番号には「0」より小さい値を指定できません。
ですから、PowerPointの標準機能を素直に利用していては、3枚目を「1」にすることはできません。
私個人としては、ここまでスライド番号にこだわることが、誰かを説得したり、誰かに説明したりといった、プレゼンテーション本来の目的に、決定的な影響を与えるとは思えないので、簡単にできないことはできないとあきらめるほうをおすすめします。
が、どうしてもということであれば、以下のような方法で3枚目を「1」にすることは、一応できるでしょう。1-2枚目のスライドと3枚目以降のスライドを別ファイルにして
3枚目以降のファイルだけにスライド番号を表示する
↓
1-2枚目のファイルから
3枚目以降のファイルへはハイパーリンクを設定する
テクニックとしては難しい部分はありません。
スライド番号の振られているファイルと振られていないファイルを分けてしまうだけですから。
問題点としては、ファイルが2つになってしまうということです。
ファイルを1つで、3枚目を「1」にしたいのなら以下のような方法はいかがでしょう。スライド番号を振りたくないスライドを
[タイトルスライド]を使って最後にまとめて作成
↓
[タイトルスライド]にスライド番号非表示で
スライド番号を表示
↓
プレゼン時に表示したい順番で
[目的別スライドショー]を作成
↓
スライドショー実行時には通常のスライドショーではなく
[目的別スライドショー]を利用する
▼サンプルファイル(002957.ppt 68KByte)ダウンロード
サンプルファイルには、
「3枚目のスライド番号が1」
という名前の[目的別スライドショー]が作成してありますので、実行してみてください。
表紙→目次→本文の順にスライドショーが実行され、3枚目のスライド番号が「1」と表示されているのをご確認いただけるはずです。
注意点としては、目次のスライドにスライド番号を表示させないために、一般的な[タイトルとテキスト]レイアウトではなく、[タイトルスライド]レイアウトを利用することです。
この方法は、[タイトルスライド]と[タイトルとテキスト]との違い、[目的別スライドショー]の作り方、[目的別スライドショー]の実行方法を知らなければ、採用できません。
果たしてここまでやるだけの価値が、スライドの3枚目に「1」を表示させることに本当にあるのか、3枚目のスライドに「1」が表示されることで、プレゼンテーションの説得力がどれくらい上がるのかを、冷静に考えることを、まずはおすすめしたいです。
日本のホワイトカラーの生産性が低いとよく言われますが、こういうおそらく自己満足的なことに拘泥してしまい、相当無駄な時間を費やすことを厭わない日本人気質が、生産性の低さの一因になっているんじゃないかと、私は常々想像しています。
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