借金やローンの返済額の計算や、将来の目標金額から積立額を計算に利用するPMT関数についてご紹介してきました。
このPMTについてご紹介すると、
「引数の支払期日というのは何を指定すればいいのでしょう?」
「支払期日で期首・期末を指定すると何が変わるのですか?」
というご質問をいただきます。
PMT関数の第5引数:支払期日には、以前ご紹介したFV関数と同様に「0」か「1」を指定し、その意味は以下のとおりFV関数と同じです。
▼PMT関数の第5引数:支払期日の意味
0:期末に積み立て・支払いを行う
1:期首に積み立て・支払いを行う
※省略した場合「0」を指定したとみなされる
これまでご紹介したPMT関数ネタでは[支払期日]を指定していませんでしたが、「0」:期末を指定していたのと同じことです。
期首を指定をしたと期末を指定したときの違いについては、極端な例を想像する方が理解しやすいと思います。
2007年の1月1日に、
「2007年の12月31日に、100万円預金がある状態にしよう」
と決意したとします。
月々分割して積立をするのではなく、2007年に1回しか預金しないという極端な例を想像すると、2007年の1月1日に入金するのか、12月31日に入金するのかで、入金すべき金額は変わってきます。
同じ2007年中でも1月1日と12月31日とでは、実質1年の違いがあり、利息が違ってくるからです。
▼サンプルファイル(002682.xls 15KByte)ダウンロード
サンプルファイルのB6・C6セルに、期末と期首を指定した場合の計算式が入力してあります。
年利3%の預金があったとして、12月31日に100万円にしようとした場合、期末12月31日に入金するのならば、100万円をそのまま入金する必要がありますが、期首1月1日に入金するのならば、約1年分の利息が加算される関係で、97万874円入金しておけばいいわけです。
実務上はサンプルファイルのようなケースはあまりないと思いますが、極端な例を試してみると、支払うのが期首なのか期末なのかによってどのような違いとなるのかが明確になります。
実務でPMT関数を利用する場合、積み立てや支払いをいつ行うのかによって、[支払期日]の「0」「1」を使い分けてください。
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