元金均等返済の利息計算をするISPMT関数は期首払いで計算していること、期末払いで計算をしたい場合は「-1」した値を第2引数・期に指定すればいいことをご紹介しました。
これらのネタの中で、ISPMT関数を使わず四則演算だけで元金均等返済の利息部分を計算できることを示唆していました。
その具体的方法をご紹介します。
元金均等返済の利息部分は、まだ返済していない元本に、その期間の利率を掛け算すれば計算できます。
※B3セルに年利、B4セルに何回目の返済分か、B5セルに総返済回数、B6セルに借入額が入力されているときにB11セルに元金均等返済の利息額を計算する例 B11セルに
「=(B6-B6/B5*B4)*B3/12」
という数式を入力する
上記の
「=(B6-B6/B5*B4)*B3/12」
が、まだ返済していない元本に、その期間の利率を掛け算するという計算式です。
「=(B6-B6/B5*B4)*B3/12」
の後半
「B3/12」
が、その期間の利率を計算しているところです。年利を「12」で割り算して月利にしています。
「=(B6-B6/B5*B4)*B3/12」
の前半
「(B6-B6/B5*B4)」
が、まだ返済していない元本を計算している部分です。
「B6/B5」
が、1回あたりの元本返済額です。元金均等返済ですから、借入額を返済回数で割り算すれば、1回あたりの返済額は計算できます。
1回あたりの元本返済額
「B6/B5」
にB4を掛け算した
「B6/B5*B4」
が、既に返済した元本額です。
既に返済した元本
「B6/B5*B4」
を借入額からマイナスした
「B6-B6/B5*B4」
が、まだ返済していない元本です。
▼サンプルファイル(003697.xls 25KByte)ダウンロード
サンプルファイルのB10セルには上記と同じ例、C10セルには期末払いのときの利息計算の例、比較のためにB11:C11セルにはISPMT関数を使った例を入力してあります。
今回ご紹介した四則演算で元金均等返済の利息部分の計算方法と、ISPMT関数を使った例を、しっかり見比べていただくとISPMT関数が期首払いで計算されていること、期末払いで計算するには期に「-1」した値を指定すればいいことを、より納得していただけると思います。
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