FV関数の使い方をご紹介してきました。
複利計算をする方法、積み立てをしたときの受取額を計算する方法、財務関数をわかりにくくしている原因の一つである第5引数:支払期日について。
支払期日の他に、財務関数の難易度を上げる要因として、引数の利率を割り算したり期間を掛け算したりするケースがあります。
これもいきなりPMT関数などで出てくるのでわかりにくいのであって、身近な例で理解してしまう方がいいと考えています。
定期預金などで半年複利のものがありますが、このような預金に預けた場合の、元本と利息の合計額を計算するような場合に、引数の利率を割り算したり、期間を掛け算したりということが必要になります。
※B2セルに利率、B3セルに期間、B4セルに預入金額(現在価値)、B5セルに1年間に何回利息計算が行われるかが入力されているときに、B6セルに将来の受取額(将来価値)を計算する例 B6セルに
「=FV(B2/B5,B3*B5,,B4)」
という計算式を入力する
一般に利率は、1年間の金利=年利率を意味しています。
半年複利とは半年ごとに利息計算を行うということで、半年間の利率は1年間の利率の1/2となります。
そのためFV関数では、第1引数:利率を1年間に行われる利息計算の回数で割り算を行っているわけです。上記の例では「B2/B5」の箇所です。
仮に3%半年複利を、セル参照でなく直接数値を入力するのであれば、
「=FV(0.03/2,・・・)」
といった記述となります。
FV関数の第2引数:期間は、実は単位が「年」や「月」のように固定しているものではなく、利息計算の行われる期の数を意味しています。
ですから、利息計算が1年に1回であれば預け入れ年と一致しますが、1年間に複数回の利息計算が行われる場合は、その回数を預け入れ年に掛け算する必要があるわけです。上記の例では「B3*B5」の部分です。
例えば、3%半年複利に5年間預けるの場合に直接数値を入力するのなら、
「=FV(0.03/2,5*2,・・・)」
といった記述をします。
▼サンプルファイル(002374.xls 15KByte)ダウンロード
サンプルファイルではB6:D6セルに、1年回に1回利息計算が行われる1年複利の例、1年に2回利息計算が行われる半年複利の例、1年に12回=毎月利息計算が行われる1ヶ月複利の例で、それぞれ計算を行っています。
利率・預入期間・預入金額(現在価値)が同じならば、利息計算が行われる回数が多いほど、計算結果が大きくなり、預ける側からすると嬉しい結果になることが見てとれるはずです。
B7:D7セルにはFV関数を使わずに元利合計金額を計算する数式を入力してありますので、合わせてご参照ください。
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