「エクセル 連続複利」
といった検索が行われていることを見かけます。
Excelで連続複利計算を行う方法を調べていらしたのでしょう。
同じ金利で
同じ金額を
同じ期間預けた
としても、利払回数(利息の支払われる回数)によって、最終的な元利合計額は異なってきます。
例えば、100万円を年利10%で運用した場合、
利息が1回しか支払われない1年複利の場合、1年後の元利合計額は110万円です。
ところが利息が2回支払われる半年複利なら、1年後の元利合計は110万2,500円になります。
半年で支払われた利息に対しても利息がつくからです。
もし毎月利息が支払われる1か月複利なら元利合計額は110万4,713円です。
利払回数を考慮した1年後の元利合計額は
「元金 × ( 1 + 金利/利払回数 )^利払回数」
という計算式で計算できます。
この利払回数を限りなく増やして連続的に利息が支払われる状態が連続複利です。
※B1セルに元金、B2セルに金利が入力されているときに連続複利をB13セルに計算する例 B13セルに
「=B1 * EXP(B2)」
という計算式を入力する
連続複利のときの1年後の元利合計は、
「元金 × 自然対数の底eの金利乗」
することで計算できます。
Excelでは、eを底とする数値のべき乗を返すEXP関数が用意されていますので、引数に金利を指定して、元金をかけ算すれば連続複利のときの元利合計が求められるわけです。
▼サンプルファイル(003253.xls 36KByte)ダウンロード
サンプルファイルには利払回数による元利合計金額の違いを認識していただくための数式と、上記の連続複利の数式とが入力してあります。
A5:A11セルに利払回数を入力し、B5:B11セルには「=$B$1*(1+$B$2/A5)^A5」といった数式で元利合計額を計算してあります。
同じ金利で同じ金額を同じ期間預けても、利払回数が多ければ多いほど最終的な元利合計は大きくなることと、連続複利の結果をご確認ください。
ところで、
単利と複利の違いというのは、学校でも習ったような記憶があるのですが、利払回数が与える効果や連続複利については、学校はおろかファイナンシャルプランナーの勉強をしていたときにも出てきた記憶がありません。
連続複利については自然対数の底eに触れなければいけないので、どう伝えるかを考える必要があるでしょうが、利払回数の効果については単利と複利の話をするときに一緒にすべきじゃないかと思います。
この手の話は真面目にやると数式がいっぱい出てきて大変ですが、以下の本は数式が苦手な方にも興味深く読めるのでとてもおすすめです。
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利払回数の効果と連続複利についても、面白く記述されています。
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