PV関数を使って、いくらまで借金できるかを計算できることをご紹介しました。
基本をご理解いただくために、1年に1回返済するという特殊な例を使ったネタでした。
財務関数に慣れていない方の場合は、1年に1回返済するという特殊な例でPV関数について慣れていただき、その後に実際よくある、毎月返済するような例を理解するほうがいいと、私は考えています。
毎月返済時の借入可能額計算の基本的考え方は、FV関数やPMT関数で毎月返済・毎月積立する例と同じです。
※B2セルに利率(年利)、B3セルに期間、B4セルに返済額(定期支払額)、B5セルに1年間の返済回数が入力されているときに、B6セルに借入額(現在価値)を計算する例 B6セルに
「=PV(B2/B5,B3*B5,B4)」
という計算式を入力する
上記のような計算式で、B5セルに「12」が入力されていれば、1年間に12回の返済=毎月返済するときの借入可能額が計算されます。
▼サンプルファイル(002915.xls 22KByte)ダウンロード
ポイントは利率と期間の単位を揃えることです。
FV関数やPMT関数で、利率を回数で割り、期間に回数を掛けたのと同じことです。
利率が月利なら、期間も月単位にします。
利率が年利なら、期間も年単位にします。
PV関数の第2引数:期間には支払回数の合計を指定するため、期間の入力されているB3セルと1年間の返済回数の入力されているB5セルの掛け算を指定しています。
一方第1引数:利率には1期間あたりの利率を指定するため、年利の入力されているB2セルを、1年間の返済回数の入力されているB5セルで割る式を指定しています。
サンプルファイルでは、グレーゾーン金利の上限「29.2%」のときに、「10,000」円を、毎月「5年間」返済する例を計算しています。またこの条件での総返済額をB7セルに計算しています。実際に返済する総額と、借り入れることのできる金額の差にビックリしてください。
B2セル:利率(年利)、B3セル:期間、B4セル:返済額(定期支払額)、B5セル:1年間の返済回数の値を変更したときに、借入額(現在価値)と総返済額がどう変化するのかを合わせてご確認ください。
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