「投資信託のブログ」さんの「積立+複利の計算の正しいやり方をだれか教えてください!」というエントリをきっかけに、代表的な財務関数の一つ・FV関数を使わなくても、「((1 + 利率)^積立期間-1)÷利率×積立金額」という計算式で、積立をしたときの将来の受取額を計算できることをご紹介しました。(「積立+複利の計算の正しいやり方を考えてみました」というエントリでは、投資信託のブログ管理人さんが格闘してらっしゃる様子が伺えます。)
FV関数をよくご存知の方の場合、
「この計算は期末に積み立てた場合が計算されるわけだけれど、期首積み立てのときはどうやって計算すればいいのだろう?」
という疑問を持つことになるでしょう。
Excelの財務関数・FV関数では、第5引数に「0」を指定するか何も指定しないと支払期日が期末、「1」を指定すると期首となります。
毎月積み立てるというケースでも、1日に積み立てるか、月末に積み立てるかで、受取総額は変わってきますが、FV関数では引数の指定によって、どちらでも簡単に計算できるわけです。
FV関数を使わない場合、以下のような数式でFV関数の第5引数に「1」を指定して、期首に積み立てたのと同様の計算ができます。
※年利6%のときに毎月期首に1万円を積立たときの1年後の総額を計算する例 「=((1+6%/12)^12-1)/(6%/12)*(1+6%/12)*10000」
という計算式を入力する
期首積立のときの年金終価係数は、
((1+利率)^積立期間-1)÷利率×(1+利率)
で計算できます。
先日ご紹介した期末積立のときの年金終価係数
((1+利率)^積立期間-1)÷利率
に、
(1+利率)
を掛けた値です。
この年金終価係数に1万をかけ算したのが
「=((1+6%/12)^12-1)/(6%/12)*(1+6%/12)*10000」
という数式です。
▼サンプルファイル(003158.xls 32KByte)ダウンロード
サンプルファイルにはFV関数を使った積立時の将来価値計算と、FV関数を使わない方法で、支払期日が期首のときと期末のときの計算例を、入力してあります。
利率や積立期間などを変更してどのような値が算出されるかをご確認ください。
ちなみに、カシオさんが運営してらっしゃるいろんな計算のできる「高度計算サイト」の「毎月定額積立」では、今回ご紹介した期首積立をした場合と同様の受取額が計算されます。
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