Wordの段落について説明をする中で、行間について触れると必ずといっていいほど出る質問があります。
[行間]の「最小値」「固定値」とは何ですか?
「最小値」「固定値」とはどう違うんですか?
というご質問です。
「最小値」「固定値」という言葉自体のわかりにくさ、
Wordの[行間]は一般的な意味では「行送り」であること、
文字の最上部が行の最上部ではない(文字の上下には文字に応じたすき間がある)こと
これらが渾然一体となって[行間]の「最小値」「固定値」をわかりにくくしています。
Wordの[行間]が一般的な意味の「行送り」であることについては、既にこのサイトでご紹介いたしましたので、まずはこのことを理解してください。
文字の最上部が行の最上部ではない(文字の上下には文字に応じたすき間がある)ことについては、大きめのフォントサイズで、
「国(くに)」
「口(くち)」
「□(しかく)」
を入力してよく観察していただければ、納得していただけると思います。
で、本題の「最小値」「固定値」です。
2行以上ある文章を入力する
↓
入力した段落にカーソルがある状態で、メニュー[書式]−[段落]をクリック
↓
[段落]ダイアログ−[インデントと行間隔]タブをクリック
↓
[行間]欄−「固定値」を選択
↓
[間隔]欄で、入力されている文字のフォントサイズより小さい数値を入力
(文章が10.5ptなら、7ptくらいにしてみてください)
↓
[段落]ダイアログ−[OK]ボタンをクリック
文章の[行間](一般的な意味の「行送り」)が、文字のサイズよりも小さくなったためにこの状態になったわけです。
つまり、文字のサイズは無視して指定された固定の値で[行間]をつめてしまうのが「固定値」です。
「固定値」を理解した上で、先ほどと同じ操作を「最小値」を選択して行ってみてください。
今度は文字が隠れたりしません。
指定されたサイズまで行間(行送り)をつめようとしますが、それよりも大きな文字がある場合にはつめないのが「最小値」です。
一般的には「最小値」指定をする方が便利でしょうが、
注釈などで行間をつめたいとき、
複数行ある見出しなどで行間があいているとかっこよくないとき、
テキストボックス内で行間をつめたいとき
などには「固定値」を使うといいのではないでしょうか。
ちなみに[行間]の「倍数」は、ツールバーの[1行][1.5行][2行]ボタンの親戚で、[間隔欄]で指定された行数分の間隔にするものです。
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