黒い豚カレー！の繰り返しを実装するには

何がキッカケだったのかわかりませんが、オモコロ特集さんの「Excelの補完機能について調べた」という記事が、ここ数日ツイッターやはてなブックマークで注目されていました。

Excelをちゃんと使っている方なら、初期状態のExcelではこのような現象は発生しないこと、けれどもちょっとした設定をしてやれば近いことならできることは、試してみるまでもなくわかるでしょう。

が、ユーザー設定リストを登録してやることで近いことはできます。

ユーザー設定リストの項目の登録は、
2003までのExcelならメニュー［ツール］−［オプション］をクリックして表示される［オプション］ダイアログ−［ユーザー設定リスト］タブで
Excel 2007なら［Officeボタン］−［Excelのオプション］から表示できる［Excelのオプション］ダイアログの［基本設定］−［ユーザー設定リストの編集］ボタンをクリックすると表示される［ユーザー設定リスト］ダイアログで
Excel 2010なら［ファイル］タブ−［オプション］から表示できる［Excelのオプション］ダイアログの［詳細設定］−［ユーザー設定リストの編集］ボタンをクリックすると表示される［ユーザー設定リスト］ダイアログで
それぞれ行うことができます。

例えば、青い空・白い雲・赤いきつね・緑のたぬき・黒い豚カレー・黒い豚カレー！とオートフィルされるという件ならば、

• 青い空
• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき
• 黒い豚カレー
• 黒い豚カレー！

「青い空」と入力されたセルをオートフィルしたときに、

• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき
• 黒い豚カレー
• 黒い豚カレー！

問題は「黒い豚カレー！」後のオートフィルです。

• 青い空
• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき
• 黒い豚カレー
• 黒い豚カレー！

• 青い空
• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき

同じリストがはじめからまた繰り返されるわけです。

これが、ユーザー設定リストの仕様です。

しかしオモコロ特集さんの記事「Excelの補完機能について調べた」では、一旦「黒い豚カレー！」が表示されたあとは「黒い豚カレー！」だけが連続しています。

これがどうやったら実装できるのかのほうが、Excelをちゃんと使っている方なら気になってしまうはずです。（気にならなかったExcelユーザーの方は是非気にしてください）

私がまず試してみようと思ったのは、「未」をオートフィルしたときに干支の入力になってしまわないようにする方法を、組み合わせる方法です。

• 青い空
• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき
• 黒い豚カレー
• 黒い豚カレー！

• 黒い豚カレー！

しかし、実際に試してみるとこの方法ではダメです。

「青い空」からオートフィルをはじめて「黒い豚カレー！」まで表示されたところで、つづけてオートフィルを行うと、また「青い空」に戻ってしまいます。

「青い空」からはじまるリストの入力が行われていると認識されているわけです。

「黒い豚カレー！」を連続入力させるには、操作をわける必要があります。

「青い空」をオートフィルして、「黒い豚カレー！」まで表示された段階で、

「黒い豚カレー！」だけを選択しなおして、

あらためてオートフィルを開始すれば、

「黒い豚カレー！」だけがコピーされていきます。

しかしこの操作はオモコロ特集さんの記事とは異なります。オモコロ特集さんの記事では「黒い豚カレー！」だけを選択しなおすといった操作は行われていません。

この方法ではダメです。

つまり、

• 青い空
• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき
• 黒い豚カレー
• 黒い豚カレー！

• 青い空
• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき
• 黒い豚カレー
• 黒い豚カレー！
• 黒い豚カレー！
• 黒い豚カレー！
• 黒い豚カレー！
• 黒い豚カレー！
• 黒い豚カレー！
• 黒い豚カレー！
• 黒い豚カレー！

もちろんこの方法でも、「黒い豚カレー！」の登録されている数を超えてオートフィルをつづけてしまえば、また

• 青い空
• 白い雲
• 赤いきつね
• 緑のたぬき

▼サンプルファイル（003812.xls 28KByte）ダウンロード

サンプルファイルには、オモコロ特集さんの実験1〜3に対応できるようなユーザー設定リストを作るためのデータがA1:A30セルに入力してあります。

A1:A30セルを選択した状態で、［ユーザー設定リスト］ダイアログ（2003までの場合［オプション］ダイアログ−［ユーザー設定リスト］タブ）を表示して、［インポート］ボタンをクリック後、

［OK］ボタンをクリックする操作を、

各シートで行っていただければオモコロ特集さんの実験1〜3と同じ結果が得られるようになります。

興味のある方はお試しください。

で、、もし、ここでご紹介した方法よりもスマートな、マクロやイベントプロシージャを使わずに、「Excelの補完機能について調べた」と同様のオートフィルさせる方法をご存じの方は、是非、ご一報ください。よろしくお願いします。