2017年10月19日(木)14時20分から17時頃まで開催された、『「ひとりしごと」出版セミナー』に参加させていただきました。
税理士で、Microsoft MVP for Excelでもあり、10冊の出版実績のある井ノ上陽一さんが講師の少人数セミナーです。
印象に残っていること
2時間30分を超えるセミナーの中で、特に印象に残ったのは「ブランディングの固定化」と「印税の現実」です。
ブランディングの固定化
社長に経理の大切さを説く本が、もしもはじめての本だったならば、正統派税理士だったのかもしれない、という話はとても印象に残りました。
井ノ上さんのはじめに出した本が、経理とExcelを掛け算した本だったため、(良くも悪くも)そういう税理士さんとして見られるようになった、とのことです。
印税の現実
印税が(それほど)おいしいものではない、ということをなんとなく理解していても、具体的な数字を見せられると、なかなか衝撃的です。印税率・定価・印刷部数を掛け算した、10冊それぞれの生々しい印税売上額は、インパクトがあります。
この現実の数字を見てしまうと、印税を主目的としている場合、一冊の本を書き上げることは、まず不可能だろうと思わざるを得ません。
出版を目指すならやってみると良さそうなこと
セミナーに参加して、本を出したいとぼんやりレベルで思っている方がやっておくほうが良さそうに感じたのは、「見出しの書き出し」「類書の徹底研究」です。
見出しの書き出し
書きたいと思っている本の、見出しに該当する項目を50個書き出してみるというメソッドです。
50個の項目を書き出すことさえもできないコンテンツの場合、(現状の体裁での)本にまとめ上げることは、確かに難しそうです。
類書の徹底研究
井ノ上さんは私の想像以上に類書を研究しているように感じました。
本に限らずどのような商品・サービスであっても独自過ぎると、世に出すのが難しくなるものです。既存の類書を徹底的に研究して、類書から少しずらした本を狙うのは、きわめて現実的な方略に思えます。