Office製品は、製品ごとに主たる役割・目的が異なっています。
そのことを意識していない方は、実務で間違いなく時間を無駄にしているはずです。
Wordは印刷会社などに発注するまでもないレベルの印刷物を作るのが主目的ですし、PowerPointはパソコンを利用したプレゼン資料を作成するのが主目的です。
現在のExcelは、目的としている業務の幅がWordやPowerPointよりもはるかに広くなっていますが、本来の目的は、表形式になっているデータの計算を楽に行うことです。
これらの主目的からはずれたことを行おうとすると、どうやればいいのか調べたり、試行錯誤したりする時間や、無駄な調整作業が、各段に増えます。
表計算ソフトExcelで、Word並の印刷物を作ろうというのは、無駄な作業の増える、代表的な行為だと、私は考えています。
キレイな印刷物を作るという作業では、ExcelよりWordを使うべきですし、Excelで印刷をする場合は、ある程度のあきらめと割り切りが必要です。
そんなあきらめと割り切りを必要とするExcelの印刷で、[図のリンク貼り付け]はとても重宝するコマンドでしょう。
列幅の異なる表を上下に並べたり、複数のシート上に存在する表を1枚の用紙に印刷するために、[図のリンク貼り付け]コマンドは役立ちます。
にも関わらず2003までのExcelでは、[Shift]キーを押しながらメニューをクリックすることではじめて表示される隠しコマンドとなっていました。
これがExcel 2007になって改善され、通常のコマンドとしてリボンから操作できるようになっています。図のリンク貼り付けをしたいセル範囲を選択
↓
[Ctrl]+[C]などでコピーを実行
↓
[ホーム]タブ
−[クリップボード]グループ
−[貼り付け][▼]ボタン
−[図]
−[図のリンク貼り付け]をクリック
実際にコマンドを実行するまでのマウスポインタの移動量としては、決して少なくありませんが、隠しコマンドではなくなり、通常のコマンドとなっています。しかも、使用頻度の高いコマンドの集められている[ホーム]タブに。
リボン部分の内部的な作りが、2003までのメニューバーと大きく異なっていることもその理由の一つだとは思いますが、[図のリンク貼り付け]コマンドの有益性・有用度が、隠しコマンドから通常コマンドへの扱いの変化に関与しているんだろうな、と想像しています。
Excel 2007をお使いの方は是非ご確認ください。
- Newer:書式設定ツールバーの均等割り付けボタンの仕様
- Older:すべてのノートをまとめるPowerPointマクロ
Home » Office 2007(オフィス2007)の使い方 » Excel 2007(エクセル2007) » Excel 2007では図のリンク貼り付けが隠しコマンドではなくなった