オブジェクトとは、プロパティやメソッドの入れ物である、という理解について記事を書きました。
少し補足をしておくほうがイイかもしれません。
オブジェクトは、必ずプロパティとメソッドの両方を持っているわけでもありません。
プロパティしか用意されていないオブジェクト
Excel VBAでプロパティしか持っていないオブジェクトは、結構あります。
Fontオブジェクト
プロパティしかないオブジェクトの代表として、拙著『いちばんやさしいExcel VBAの教本』の、Lesson 61「Rangeオブジェクトの下位オブジェクトについて学習しよう」でお伝えしているFontオブジェクトがあげられます。
フォントを表すFontオブジェクトには、プロパティだけが存在しメソッドはありません。
Bordersコレクション・Borderオブジェクト
階層の位置付け的にFontと同じである、Rangeオブジェクトの子オブジェクトには、他にもプロパティしか持っていないオブジェクトが存在します。
セルの罫線を表すBordersコレクションやBorderオブジェクトにも、メソッドはありません。
Interiorオブジェクト
やはりRangeオブジェクトの子オブジェクトである、セルの塗りつぶしを表すInteriorオブジェクトも、メソッドを持たないオブジェクトです。
他にもまだまだあります。
メソッドしか用意されていないオブジェクト
メソッドしか用意されていないオブジェクトもあります。IRtdServerオブジェクトは6個のメソッドしか持っていないオブジェクトです。
その他Officeライブラリの中に、メソッドしか用意されていないオブジェクトが複数存在します。
知らなかったとしても致命的な問題にはならず、オブジェクトについて理解が進めばいずれかの段階で気付けるはずですが、オブジェクトは必ずプロパティとメソッドを持っていると思い込んでいる方は、意外と少なくないのかもしれないと感じることがあったので、記事にしておきます。
最終更新日時:2020-05-06 07:18
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