Excel VBAの入門書である『いちばんやさしいExcel VBAの教本』のChapter 49「オブジェクトとオブジェクトに対する指示の概要を知りましょう」では、オブジェクトについて以下のように説明しています。
処理の対象となるExcelの要素を「オブジェクト」と呼びます。
初学者にとっては、Excelという具体物からイメージするほうが易しいため、この解説を採用しました。
Excel VBAの学習がある程度進んだ段階では、別の視点からの定義も知っておくといいでしょう。
オブジェクトとはプロパティやメソッドの入れ物
VBA以外の別のプログラミング言語では、オブジェクトについて
「object is a container of properties and functions」
といった説明を見かけることがあります。
この説明はVBAでも当てはまります。VBAでも、
「オブジェクトとはプロパティやメソッドの入れ物である」
ということができます。
利己的遺伝子的な考え方で「ヒトとはヒト遺伝子の入れ物である」と定義できるのと、似た視点です。
プロパティ・メソッドの詳細な定義は、言語によってもちろん異なりますが、データと機能のかたまりをオブジェクトと呼ぶ概念・考え方を理解するために、
「オブジェクトとはプロパティやメソッドの入れ物である」
という定義を知っておくのは有効です。
モジュールとはプロシージャの入れ物
Excel VBAの学習では、標準モジュールを挿入してSubプロシージャを作成するという流れが、初期段階に必ず必要です。
この標準モジュールとSubプロシージャの関係も
「オブジェクトとはプロパティやメソッドの入れ物である」
に倣って、
「モジュールとはプロシージャの入れ物である」
といえます。
もちろん、
「プロジェクトとはモジュールの入れ物である」
ということも可能です。
「オブジェクトとはプロパティやメソッドの入れ物」が肚落ちする時期
「オブジェクトとはプロパティやメソッドの入れ物である」
という説明が肚落ちするには、ある程度の学習が必要なはずです。
少なくともプロパティが2種類に分類できるという解説を納得できた方なら、
「オブジェクトとはプロパティやメソッドの入れ物である」
と聞いたときに、納得感があるのではないかと思います。
最終更新日時:2020-01-13 05:20
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