拙著『いちばんやさしいExcel VBAの教本』の、Lesson 30「変数に代入されたデータを確認しましょう」では、ローカルウィンドウで変数の中身を確認する方法をご紹介しています。
ローカルウィンドウだけを紹介した理由
変数の中身を確認する方法は、VBE(Visual Basic Editor)に複数用意されていますが、近い将来、オブジェクトを取得・操作するコード(オブジェクト式)やオブジェクト変数について理解する際には、必ずローカルウィンドウのお世話になるはずです。
『いちばんやさしいExcel VBAの教本』は、記述範囲を相当に限定したExcel VBAの入門書ではありますが、将来の可能性をできるだけ開いておくことも目指しています。
こうした背景もあって、変数の中身を確認する方法として、ローカルウィンドウだけをご紹介しています。
自動データヒントで変数の中身を確認する
変数の中身を確認するその他の方法も、知っておくに越したことはありません。
(オブジェクト変数ではない)普通の変数の中身を、ステップ実行中に確認する他の方法を、ここでご紹介しておきます。自動データヒントです。
自動データヒントは、ステップ実行中にマウスポインタを変数の上に移動するだけです。これだけで変数の中身(データ)が自動的にヒント表示されます。
マウスポインタを移動する変数は、ステップ実行中コード内の変数であれば、どれでもOKです。
宣言部の変数でも、
処理を行っているコード内の変数でも、
上図のように変数が表示されます。
上図はE1セルに「1000」が入力されている状態です。
ちなみにこの例で、代入が行われる前に変数の中身を確認すると下図のように、
Longの初期値「0」を確認できます。
自動データヒントが表示されない場合
自動データヒントが表示されない、という方もいらっしゃるかもしれません。
まず理解していただきたいのは、自動データヒントが表示されるのはステップ実行中だけということです。ローカルウィンドウと同じです。
ステップ実行中であるにも関わらず、自動データヒントが表示されない場合は、VBEの[オプション]ダイアログ-[編集]タブで、[自動データヒント]チェックがOffになっていないかを確認してください。
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