7月20日(土)開催された東京ブロガーミートアップで、
「月間250万PVにするのにやってきたこと」
というタイトルのLT(ライトニングトーク)をさせていただいたあとの質疑応答で
「10年続けてきて嬉しかったことは何ですか?」
というご質問をいただきました。
ペルソナ
10年前2003年の夏、「インストラクターのネタ帳」を構想していたときに、読者像・ペルソナを明確にしていました。
派遣社員として働いている30代前半の女性というペルソナです。
このペルソナが、読みやすく
「そうそう、そうだよね」
「へー、そういうことだったんだ」
と感じられるようなサイトを目指していました。
そしてLTの中ではお話ししなかったことですが、そのペルソナの裏に、実はもう一人の読者も想定していました。
派遣先の会社にいる、パソコンがあまり得意ではないおじさん社員です。
パソコンがあまり得意でないおじさんは、Excel・Word・PowerPointなどでわからないことがあると、派遣社員であるペルソナに質問してきます。
そのサポートのために、本来ペルソナが行うべき仕事が止まったり遅れたりします。
その状態を少しでも改善するのに役立つサイトを目指したのです。
おじさん社員に対してペルソナが、
「このサイト書いてあるはずだから検索してみてくださいね♪」
「時間に余裕があるときにこのサイトの同じカテゴリの他の記事も読んでおくと役に立ちますよ♪」
と言えるサイトであることも目指したのです。
「インストラクターのネタ帳」の全体的な雰囲気や構成は、30代前半派遣社員女性というペルソナから決定し、文字のサイズ・行間・本文の横幅などはパソコンがあまり得意でないおじさん社員さんから決定していったのです。
2003年10月に公開してからは、その仮想の読者・ペルソナよりも、実際の読者のことを考えるようになっていきましたが、運営上の方針などで戸惑うようなときには、この仮想ながら最初の読者だったペルソナのことを思い出したりします。
10年続けてきて嬉しかったこと
私は2011年秋から、Excelマクロの初心者向け講座を行っています。その集客は「インストラクターのネタ帳」で行っています。
一般的に世間で行われているExcelマクロの講座は、男性の受講生が多いようですが、私の開催している講座は女性のほうが多いという特徴があります。
「インストラクターのネタ帳」開始前に創り上げたペルソナに近い人たちが、受講しに来ていただいているのだと感じているのです。
私が10年前に勝手にイメージしたペルソナに近い人たちに、私の声はやっぱり届いていたのだと、勝手ながら思っているのです。
このことを「10年続けてきて嬉しかったこと」としてお答えしました。
読者を忘れない
8月24日に開催されたブロガーサミットの中で「読者を忘れない」という考えに基づいた発言が何人かの方からありました。
結局そうだと思うのです。
「インストラクターのネタ帳」でも、読者のことを考えてやっておいたことが、実はSEO的にも良くて、結果として検索エンジン経由でたくさんの人が訪問してくれる状況を生んでくれました。
数的には多くの人が求めているとは思えない、大ヒットを期待できないような記事であっても、大切なことは書き続けてきました。
その総体として月間250万PVという状況につながったのだと考えています。
一見、自分の好きなことを自由に書き綴っているだけに見えるブログでも、長く続いているブログ・アクセスがそれなりにあるブログというのは、結局は読者のことを忘れてはいないのだろうと私は考えています。