Excelは本来表計算ソフトですが、データベースソフトとしての機能も充実しています。実務で発生しがちなイレギュラーな処理に対応するためには、Accessよりも使いやすい面も多いと思います。
自由度の高いデータベースソフト=Excelですが、実際にデータベースを作成する場合、その入力されるデータはできるだけキレイになっているに越したことはありません。
全角文字しか入力できないようにする入力規則
そこで必要になるのが入力されるデータのチェック機能です。
「入力されるデータを全角に制限するにはどうすればいいのでしょう？」
「全角文字しか入力できないようにしたいのですが？」
といったご質問をいただくことは少なくありません。
こんな要望もExcelでは入力規則機能を利用すれば、VBA（Visual Basic for Applications）でコーディングしなくても実装できてしまいます。
※A1セルに全角文字しか入力できないようにする例
A1セルを選択した状態で［データの入力規則］ダイアログを表示
↓
［データの入力規則］ダイアログ
ー［設定］タブ
－［入力値の種類］コンボボックスで「ユーザー設定」を選択
↓
［数式］欄に
=LEN(A1)*2=LENB(A1)
と入力
上記の設定を行って、半角文字を入力しようとすると、
「入力した値は正しくありません。ユーザーの設定によって、セルに入力できる値が制限されています。」
という警告メッセージが表示され、全角文字しか入力できないようになります。
データの入力規則ダイアログで入力した数式について
LEN関数は、文字列の「長さ」を返す関数で、
LENB関数は、文字列の「バイト数」を返す関数です。
つまり、半角文字（1バイト文字）を引数に指定した場合、LENB関数とLEN関数の返す値は等しくなり、全角文字（2バイト文字）を引数に指定した場合、LENB関数で取得できる値はLEN関数で返される値の2倍となります。
ですから上記の「=LEN(A1)*2=LENB(A1)」という数式は、A1セルに全角文字だけが入力されているときだけ正しい（TRUE）となるわけです。
もちろん逆に「=LEN(A1)=LENB(A1)/2」としても、同じく全角チェックを行うことができます。
また全角しかできないようにするのならば、そのセルではIMEがOnになるよう制御しておくのがユーザビリティ的に正しいことだと思います。
このサイトでは、入力規則機能を使った入力チェックについて、重複したデータを入力できないようにする方法をご紹介していますので、合わせてご参照ください。
最終更新日時：2020-08-13 14:06
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