「VBA Selection.Parent」
という検索キーワードでアクセスがあることに気が付きました。
このキーワードだけでは、どのライブラリでの話かまったくわかりませんが、
この記事ではWord VBAの「Selection.Parent」について記しておきます。
Selection.Parentを確認するサンプルプロシージャ
以下のSubプロシージャを作成・実行してみてください。
Dim obj As Object
Set obj = Selection.Parent
MsgBox TypeName(obj)
End Sub
Selectionオブジェクトに用意されているParentプロパティの戻り値を、オブジェクト変数objに代入して、
Set obj = Selection.Parent
VBAのTypeName関数の引数に、変数objを指定しています。
MsgBox TypeName(obj)
結果は「Pane」と表示されます。
つまり、Word VBAの場合、SelectionオブジェクトのParentプロパティで取得できるのは、ウィンドウペインを表すPaneオブジェクトだということです。
さまざまなオブジェクトのSelectionプロパティで取得した場合
拙著『いちばんやさしいPowerPoint VBAの教本』で多用しているオブジェクトブラウザーで、「Selection」を完全一致検索してみると、
上図のとおり、複数のオブジェクトにSelectionプロパティが用意されていることがわかります。
念のため、グローバルメンバーではないSelectionプロパティ、他のオブジェクトのSelectionプロパティを使って取得したSelectionオブジェクトのParentも確認しておきましょう。
Application.Selectionの場合
先ほどの、
Set obj = Selection.Parent
を、ApplicationオブジェクトのParentプロパティを利用する、
Set obj = Application.Selection.Parent
と変更して実行した場合も、「Pane」と表示されます。
Window.Selectionの場合
Windowオブジェクトを取得するActiveWindowプロパティを使った
Set obj = ActiveWindow.Selection.Parent
に変更して実行した場合も、「Pane」と表示されます。
Windowsコレクション経由でWindowオブジェクトを取得する
Set obj = Windows(1).Selection.Parent
に変更して実行した場合も、「Pane」と表示されます。
Word VBAの場合、Selection.Parentプロパティの戻り値は、必ず、ペインを表すPaneオブジェクトです。
最終更新日時:2021-01-13 15:20
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