他のファイルからスライドをコピーするPowerPointマクロ

「パワーポイント vba 他ファイルからスライドを追加」
という検索でこのサイト・インストラクターのネタ帳へのアクセスがありました。

仕事の中でプレゼン資料を作る場合、まったくゼロの状態からPowerPointファイル作るということは現実的にはそれほどなく、既に存在している資料からスライドをかき集めたり、修正を加えたりして作るというケースのほうが多いはずです。

そんな作業を楽にするための、VBA（Visual Basic for Applications）のコードを探していた方による検索キーワードです。

「他ファイルからスライドを追加」するときに、どのファイルの、どのスライドを、どこに追加するのかを、どのように指定したいのかによって、マクロの作り方はかなり変わってきそうです。

他のファイルの全スライドをコピーするサンプルマクロ

とりあえず、作業中のアクティブなスライドの後ろに、指定したファイルの、全スライドをコピーするマクロを作ってみました。

サンプルマクロの解説

コピー元のスライドは定数で指定するようにしています。
　Const PPT_SRC = "C:\temp\sample.pptx"

変数・sld_idに、アクティブなスライドのSlideIndexを格納しておいて、
　sld_id = _
　　ActiveWindow.Selection.SlideRange.SlideIndex

Slides.InsertFromFileメソッドを使って、アクティブなスライドの後ろに、定数・PPT_SRCで指定されたファイルの全スライドをコピーしています。
　ActivePresentation.Slides.InsertFromFile _
　　FileName:=PPT_SRC, _
　　Index:=sld_id

他のファイルを触る関係で、何らかの実行時エラーが発生する可能性がありますから、
　On Error GoTo ERR_HNDL
ERR_HNDL:
　MsgBox "エラーが発生しました。"
　Err.Clear
というエラートラップを入れています。

Slides.InsertFromFileメソッドではコピーしたいスライドも指定可能

上記のマクロでは、Slides.InsertFromFileメソッドの引数のうち、FileNameとIndexだけを指定することで、すべてのスライドをコピーしています。

全スライドだけではなく、特定の連続したスライドをコピーしたい場合は、Slides.InsertFromFileメソッドの引数・SlideStartとSlideEndを、
　ActivePresentation.Slides.InsertFromFile _
　　FileName:=PPT_SRC, _
　　Index:=sld_id, _
　　SlideStart:=コピー元の先頭のスライド番号, _
　　SlideEnd:=コピー元の最後のスライド番号
のように指定してください。