Excelでは書式記号を使って日付の表示形式を変更できます。
「西暦を和暦に変換する関数は?」
というご質問をいただくことがありますが、関数なんか使う必要はなく、書式設定を正しく行えば、西暦年のデータを和暦で表示することはできます。
このことを知っている方から
「和暦と西暦を同じセルに表示させることはできないのでしょうか?」
「元号を表示させた後ろに西暦を表示させることはできないのでしょうか?」
というご質問をいただくことがあります。
西暦と、元号のついた和暦の、両方を使う習慣のある日本では
「2007年(平成19年)」
といった表示をすることもあります。
このときには
「yyyy"年("ggge"年)"」
といった指定をするわけです。
これを
「平成19年(2007年)」
といった表示にしようとしたいのだけれど、設定することができないことがあるのです。
そんな方から先のようなご質問をいただきます。
「ggge"年("yyyy"年)"」
と指定すれば
「平成19年(2007年)」
と表示されそうなものですが、2002以降のExcelではだめなのです。
Excel 2002・2003・2007では、
「平成19年(19年)」
と表示されてしまいます。
これはOffice XPから多言語対応したことによる仕様のようです。
元号を表示するための書式記号「ggg」が指定されていることで、そのセル内では日本の日付表示を行うという認識が行われ、続く「yyyy」に和暦年が表示されてしまうのです。
ちなみに、
Excel 97・2000では
「ggge"年("yyyy"年)"」と指定すれば、
「平成19年(2007年)」と表示されますが、
Excel 2002以降のバージョンでは書式設定に工夫が必要です。
※「平成19年(2007年)」と表示する例 日付データの入力されているセルで右クリック
↓
表示されたショートカットメニューから[セルの書式設定]を選択
↓
[セルの書式設定]ダイアログ−[表示形式]タブをクリック
↓
[分類]欄−[ユーザー定義]をクリック
↓
[種類]欄に「ggge"年("[$-1033]yyyy"年)"」と入力
↓
[セルの書式設定]ダイアログ−[OK]ボタンをクリック
ポイントは「[$-1033]」です。
ロケールIDを指定することで正しく表示されるようになるのです。
「1033」というのは、言語コード:en-us・ロケール名:英語(U.S.)を意味する10進表記のロケールIDです。
「[$-1033]」が指定されることで、それに続く「yyyy」が、英語(U.S.)圏の年表示をするという認識が行われるわけです。
英語(U.S.)圏を意味する「1033」でなくても、西暦を主に利用するロケールIDを指定すれば、(例えば「[$-2057]」など)、元号の後ろでも西暦年を表示することができるはずです。
▼サンプルファイル(002748.xls 16KByte)ダウンロード
※このネタを公開した2007年8月16日時点では、Excel 2007でも「ggge"年("[$-1033]yyyy"年)"」の設定で、和暦の後に西暦を表示できていたように記憶しているのですが、2007 Microsoft Office system Service Pack 1 (SP1)適用後は、「ggge"年("[$-1033]yyyy"年)"」を指定しても「2008年(2008年)」という表示になってしまうことがあるようです。(2008年6月26日追記)
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