実務では、スライドショーしないスライドショーが使われることがあります。
例えば、会社の組織図をPowerPointの一枚のスライドとして作成し、その1枚だけをスライドショーとして表示するようなケースです。
つまり、特にPowerPointで作成する必要はないのですが、プロジェクターなどを使ってプレゼンする場合に、できるだけ大きく表示させるために、タイトルバー・メニューバー・ツールバーなどのない状態へ簡単にできるアプリケーションソフトとしてPowerPointが利用されているケースです。
この場合、1枚のスライドが表示されればいいので、マウス・キーボード操作で次のスライドが表示される必要はありません。
いや、むしろ次のスライドが表示されては困るのです。
1枚のスライドしかないプレゼンテーションファイルの場合、次のスライドを表示する操作が行われると「スライドショーの最後です。クリックすると終了します。」と表示された黒い画面となってしまいます。
1枚のスライドしかない場合、この画面が表示される必要はありません。表示されるということはミスオペレーションなわけです。
黒いスライドショー終了画面が表示された場合、「失礼しました...」とか言いつつ、[↑][←][PageUp]キーなどを押して元のスライドにもどり説明を再開するという光景をご覧になったことのある方もいらしゃることでしょう。
プレゼンをする際、手元にPCがあるとうっかりキーボードに触れてしまうということは少なくありません。特にキーボードの手前にある[↓][→][(スペース)]キーあたりは、うっかり触れてしまう確率が高いはずです。
これらのキーが押された場合、PowerPointのスライドショーが実行されていれば次のスライドが表示されます。1枚しかないプレゼンテーションファイルなら「スライドショーの最後です。・・・」の黒い画面となってしまいます。
画面の切り替えのタイミングが設定されていない状態で
メニュー[スライドショー]−[スライドショーの設定]をクリック
↓
[スライドショーの設定]ダイアログ−[種類]欄
−[自動プレゼンテーション(フルスクリーン表示)]オプションボタンをOnに
↓
[スライドショーの設定]ダイアログ−[OK]ボタンをクリック
PowerPointには、自動プレゼンテーションを作成する機能が用意されています。
この機能を逆手に使うことで、うっかり[↓][→][(スペース)]キーを押しても、「スライドショーの最後です。・・・」の黒い画面を表示されないようにできます。
通常、スライドを作成しただけでは、自動画面切り替えは設定されていません。
自動的に画面を切り替えるタイミングが設定されていない状態で、自動プレゼンテーションにしてしまえば、画面は切り替わらないわけです。つまり、誤って[↓][→][(スペース)]キーを押したとしても、次のスライドが表示されることがなくなる、即ち、「スライドショーの最後です。・・・」の黒い画面が表示されなくなるわけです。
上記の設定を行ったプレゼンテーションファイルでスライドショーを実行する場合、キーボードによるスライドショー終了方法を知っておく必要があります。マウスの右ボタンも使えなくなってしまいますから。[Esc]キーを押す
1枚しかスライドの存在しないプレゼンテーションファイルで、「スライドショーの最後です。・・・」の黒い画面を表示させてしまうことの多い方は一度試してみてはいかがでしょう。
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