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Python in Excelの式は「Z」を書くように、左から右、上から下に評価される

動作検証バージョン:Windows 11 Home + 64bit Excelバージョン 2309(ビルド16827.20000クイック実行)

2023年9月時点でベータ版の「Python in Excel」で、import文とインポートしたモジュールを使うコードの位置には注意が必要であることを記事にしました。

何らかの影響を受けるPythonモードのセルは右下方向にないとダメというルールは、import文だけでなく他のコード(式)でも適用されます。

簡単な例で確認しましょう。
変数を定義して、その変数を使用するセルがどこにあるかによって、正常に実行される場合とエラーになってしまう場合があります。

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Python in Excelで正常に評価される場合

ショートカットキー[Ctrl]+[Alt]+[Shift]+[P]などでPythonモードにしたC3セルに、

var = 1234

と、変数varに整数「1234」を代入する文のみを入力して、

PythonモードにしたE3セルやC5セルに、

var

と変数varを参照するだけの式を入力すると下図のように「1234」が表示されます。

Python in Excelで正常に評価されずエラーになるケース

ところが同じワークシートのC1セルやA3セルに

var

と入力した場合には、下図のような「#PYTHON!」エラーが発生します。

このとき、[診断]作業ウィンドウには
「name 'var' is not defined(識別子'var'が定義されていない)」
とNameErrorが発生していることが下図のように表示されます。

変数varを定義しているC3セルの右下方向にあるセルではエラーになりませんでしたが、左上方向にあるセルではエラーになってしまいます。

「Z」を書くように左から右・上から下に計算される

Python in Excelでは、左から右に式が評価されてから、上から下に評価される大原則があります。

Microsoftの公式記事「Getting started with Python in Excel」には、以下の記述があります。

Python cells calculate in row-major order. This means that the cell calculations run across a row (from column A to column XFD), and then across each following row down the worksheet.

アルファベットの「Z」を書くような順序で評価されるということです。

最終更新日時:2023-09-07 12:41

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