Googleが無償提供している表計算ソフト・GoogleスプレッドシートとMicrosoft Excelを比較すると、トータルで見れば、まだまだExcelのほうが上です。
しかし部分的には、Googleスプレッドシートのほうが上だと感じる機能があります。
表の行列入れ替え、表の縦と横の入れ替えは、Googleスプレッドシートのほうが、Excelよりも便利に感じています。
Excelで行列入れ替えを行う
Excelで表の行列入れ替えを行う方法は2つあります。
1つは[形式を選択して貼り付け]の[行列を入れ替える]を利用する方法。
もう1つはTRANSPOSE関数を使う方法です。
[形式を選択して貼り付け]の[行列を入れ替える]機能のほうは、まあいいのですが、問題はTRANSPOSE関数です。
TRANSPOSE関数は配列の形で結果を返す関数で、Excelで配列の形で結果の返される関数は、返される結果を事前にイメージしてセル範囲を選択しておく必要があるという、大問題があります。
この部分がGoogleスプレッドシートでは、まったく問題になりません。
Googleスプレッドシートで行列入れ替えを行う
Googleスプレッドシートでも、Excelと同じTRANSPOSEという名前の関数で、行列入れ替えを行えます。
ですがExcelと違って、数式を入力するセル範囲を選択しておく必要はありません。
一つのセルにTRANSPOSE関数を使った数式を入力してやれば、あとは自動的にCONTINUE関数を使った計算式が入力されるのです。※A1:C2セルの表の縦横を入れ替え、A6:B8セルに表示する例
A6セルに
「=TRANSPOSE(A1:C2)」
という数式を入力する
上記の操作を行うと、例えばA7セルには「=CONTINUE(A6, 2, 1)」という数式が、B6セルには「=CONTINUE(A6, 1, 2)」という数式が自動的に入力されるのです。
上記と同じことをExcelのTRANSPOSE関数を使って行おうとした場合、結果を得たいA6:B8セルをまず選択しておいてから「=TRANSPOSE(A1:C2)」という数式を入力して、[Ctrl]+[Shift]+[Enter]キーで確定する必要があります。
2行3列程度の表なら行列を入れ替えた結果の3行2列のセル範囲を選択することは苦になりません。
しかし実務で作成する表の場合には、もっとはるかに大きな表のはずです。
そのときに行数・列数を間違えないように選択するのが、とても厄介なのです。
その厄介さがGoogleスプレッドシートでは存在しません。
Microsoft Officeは、Google Docsが登場してから、機能追加を加速しているように感じます。
TRANSPOSE関数などのように配列の形で結果を返す関数で、自動的にCONTINUE関数が入力されるGoogleスプレッドシートの機能は、是非、取り込みを検討して欲しい機能です。
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