WrapFormatオブジェクトのTypeプロパティに、WdWrapType列挙に定義されている定数を指定することで、文字列の折り返しが指定できることをご紹介しました。
定数名から数値を調べるには、VBE(Visual Basic Editor)のオブジェクトブラウザーを使えばいいわけですが、値から定数名を調べたいということもありますので、数値順の一覧にしておきます。
WdWrapType列挙に定義されている定数一覧
値 | 定数名 | 文字列の折り返し |
---|---|---|
0 | wdWrapSquare | 四角 |
1 | wdWrapTight | 外周 |
2 | wdWrapThrough | 内部 |
3 | wdWrapNone | 前面 |
4 | wdWrapTopBottom | 上下 |
5 | wdWrapBehind | 背面 |
6 | wdWrapFront | 前面 |
7 | wdWrapInline | 行内 |
wdWrapTightとwdWrapThroughは、定数名からどんな折り返しになるのかが、ちょっとイメージし辛いように感じますが、他の定数については概ね問題なく感じます。
前面を表す定数wdWrapNoneとwdWrapFrontの違い
前面を指定する定数が、wdWrapNoneとwdWrapFrontの2つ存在していることに疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
前面を指定するwdWrapFrontと、背面を指定するwdWrapBehindは、Word 2007から登場した定数で、2003までは存在していませんでした。
2003までのWord VBAで、「前面」や「背面」を指定するときはどうなっていたというと、WrapFormatオブジェクトTypeプロパティには定数・wdWrapNoneを指定しておいて、ShapeオブジェクトのZOrderPositionで位置を指定するようになっていました。
これが2007からは、wdWrapFront・wdWrapBehindで指定できるようになっています。2003までで使われていたwdWrapNoneは「前面」として残された関係で、前面を表す定数がwdWrapNoneとwdWrapFrontの2つが存在してしまっています。
これからコードを書くのであれば、前面ということがわかりやすく、可読性の上がるwdWrapFrontを使うほうがいいと感じます。
最終更新日時:2019-08-02 03:06
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