8月29日(月)と30日(火)の二日間、ピースボートの短期現地派遣ボランティアに参加して、宮城県石巻市で作業をしてきました。
今朝、8月31日(水)の早朝4時30分頃に新宿へ戻ってきたばかりで、全身あちこちに、かなりの筋肉痛がある状態です。
結論
まずは結論。行ってみて本当に良かった。
現場で現実・現物に、五感を使って直接対峙しないとわからないものがあると私は常々考えています。
今回被災地に初めて入って感じたもの、短い期間ながらボランティア作業を体験したことは、直接対峙しないとわからないものをたくさん含んだ代表的なもののひとつに感じられます。
仕事などの理由で私もなかなか現地に行けませんでしたが、なんとなくそんな予感があり、実際に行ってみてその気持ちを強くしました。
多くの人が何らかの形で、一度は被災地に足を運ぶほうがいいように感じています。
何をしたのか
私たちが担当したのは、側溝の清掃作業です。
被災地のいたるところで、道路横の側溝に、土砂・ヘドロ・瓦礫が、ミッチリ詰まった状態のままになっています。
被災地全体では、いったいどれほどの側溝が詰まったままになっているのか、想像もできません。
そんな側溝の清掃作業を、時に「大側溝祭り」などと呼びながら、やっているようです。(冗談めかして言ったりしてないと、ちょっとやそっとじゃ終わらないということですね。)
ピースボート災害ボランティアセンターブログの「水を通そう!-側溝作業の活動レポート-」という記事をご覧いただくと、具体的な作業内容が報告されています。(二日間同様の活動を実体験した自分の目にも、この記事に出てくる程度の側溝なら楽勝だなと思えます。エラソウニスイマセン。)
今回我々は、牡鹿半島鹿立浜港の側溝170メートルほどを、20数名のメンバーで2日間かけてキレイにしてきました。(「鹿立」と書いて「すだち」と読みます。)
以下のGoogle マップ上の青い直線が、私たちが作業してきた側溝のだいたいの位置を示しています。
より大きな地図で ピースボート40次短期現地派遣ボランティアが清掃した側溝 を表示
青い直線の左上のほうだけは山にとても近い関係で、主に山から崩れてきた大きな石の含まれた、掘るとなぜか時々硫黄臭のする土砂がミッチリと、その他の海に近い部分では、表面近くには比較的きれいな海の荒目の砂利、少し掘ると異臭を放つヘドロが粘土状になって堆積していました。
作業する20数名は、男女比がほぼ半々、長期で滞在しているボランティアを除いては、この手の作業に慣れている人はあまりいなさそうです。
年齢構成は、ほとんどが20代、30代がチラホラ、40代はたぶん自分一人だったと思います。
はじめて現場を見たときは、200m近くあろうかという、土砂のミッチリ詰まった側溝が、2日間の20数名の人力でどこまでキレイになるものなのだろうかと、正直ビビりました。
なお、ここがどんな場所かというと、牡蠣の養殖用漁船の港なのだそうです。
ピースボート災害ボランティアセンターブログ「2年後の収穫を目指して 牡蠣養殖の再開」という記事で、漁船が出入港しているのが今回我々が作業した場所です。
側溝の蓋を外し、固まっている土砂はバールを突き刺してほぐし、剣先スコップ・角スコップ・ジョレンなどで土砂をすくって土嚢袋につめ、土嚢袋を別の場所に移動するという作業を、ときに役割を変えながら20数名が繰り返し行いました。
作業終了後24時間程度が経過した今のところ、主にハムストリングスや背筋に筋肉痛が残り、左右の握力はまだ完全には回復していません。
どんな形で被災地に入るべきか
多くの人が、一度は被災地に入ったほうがいいと感じると同時に、ピースボートのボランティアについては、本当に、体力に自信のある人にしか、ちょっと勧めにくいなと感じています。
相当体力の必要な作業が割り当てられる可能性もありますから。
体力にあまり自信のない方には、軽い作業を選べるようなところや、軽いボランティア作業のくっついたツアーのようなもののほうがお勧めしやすく感じます。
『ボランティア参加体験レポート「復興支援ボランティアにGO!」』には、ボランティアオプションのついた気軽に参加できるツアーのレポートもあがっているようですから、参考になるのではないでしょうか。
逆に、若い学生さんのような、お金があまりないけれど体力には自信があるという人には、ピースボートの現地派遣ボランティアはとてもお勧めです。東京-石巻の往復交通費込み、作業する日の昼・夜の食事込みで、参加費は千円で済みますから。